出会いの奇跡

偶然か運命か出会いの奇跡が起きた男女の素敵なのろけ恋愛・失恋体験談!思わず胸がキュンとする出会いの短編エピソードを紹介

関東地方

【叶わない恋】はじめて長く付き合った彼氏【失恋】

新卒で入社した会社の同期だった彼。たまたま同じ配属先で、数ヶ月間だけ同じ場所で仕事をしていた。
彼はすぐに異動となり、接点がなくなったが、その後も長々とメールのやり取りを続けていた。
通信教育の勉強を一緒にやろうという面目で、何度か一緒にカフェにこもることもあったが、私にとってはただの同期で接しやすい男友達というところだった。

東京都文京区の奇跡の出会い体験談

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その期間はだいぶ長かった。しかし1年後、私が避けてきた彼からの告白があった。
どうしていいか分からず、その話になりそうな雰囲気になると「ごめん!もう帰らないと!」と逃げてきた私だったが、とうとう逃げ切れずに告げられる時がきた。
「嫌いではない・・・一緒にいて楽しい。」この時間がなくなるのは惜しいと思った。
当時、私には夢中になっていた習い事があり、仕事と習い事を両立してのお付き合いということを告げ
「それでも良ければ・・・」という話で彼とのお付き合いが始まった。
後から聞いた話によると、彼曰く、この日が来るまで1年半の片思い状態だったという。

彼の片思いが長かったせいか、私の曖昧な気持ちのせいか・・・付き合ってすぐに温度差を責められることが度々あった。
けれど、今まで半年とお付き合いが続いたことのなかった私にとっては、
「恋人とのケンカ」というのも新鮮で、ケンカしたから別れるという考えが頭によぎらなかった。
言いたいことを言い合った。解決なんてするわけもなく、ただ互いの感情をぶつけ合うだけのケンカを繰り返していた。

気がつくと「この話で前にすごくもめたな・・・」「この話は凄く嫌がっていたな・・・」という話題が増え始めた。
追求されて言い合いにならないように、やんわりとごまかそうとして、それがまた彼の気に障ってケンカになった。

そしてもう何をするにも「これをしたら怒られる。」「これは機嫌を損ねるから駄目だ。」・・・そんな『彼氏ルール』が
私の中に出来上がっていった。
それでもしがみついていたのは、私が「誰からも嫌われたくない。嫌われるのが怖い」という幼さからだろう。

少しでも彼の機嫌が悪くなりそうならご機嫌を伺うようになった。
「仕事と習い事を両立してのお付き合い」に了承してもらっての始まりだったはずが、
いつの間にか習い事も辞めることになっていた。
いつから自分を追い詰めていたのか今でも分からない。
彼からの「異常だよ。」「精神科に通った方が良いかもね。」「メンヘラだよね。」という言葉を全て真に受けて、私はいくつかの病院を巡るようになった。
仕事も休職し、退職し・・・新しい仕事に就くも、彼からの言葉が変わるわけでもなく、
「何でそんなに病弱なの?」「俺も沈んでくるから愚痴とか止めて」と言われるだけだった。

新しい職場も3ヶ月で退職。精神科に通い、精神疾患であると診断された。

新しい職場も3ヶ月で退職。精神科に通い、精神疾患であると診断された。の画像

仕事も趣味だった習い事も失い、私にはもう彼だけになった。
余計にしがみつくように、彼のご機嫌を伺い続けた。
どんなに話し合おうとしても、「価値観の違い」という曖昧な定義の言葉で終わってしまい、私が重い話をしようとすると彼はすぐに機嫌を損ねるようになった。
今後のことやケンカの根本原因を解決していこう!という姿勢を見せることすらなくなっていった。
「ただ、今楽しく笑っている。機嫌を損ねなければ彼は陽気で優しい人。私が従っていれば穏やかに過ごせる。」
その考えにしがみついた。
だから余計に、機嫌を損ねた彼を見たくなかった。
優しくされると、またいつ機嫌を損ねた彼が顔を出すのだろうと堪らなく悲しくなった。

「安心感」がいつもなかった。

通院していた病院の主治医やカウンセラーのすすめで、「治療に専念する」という目的を果たすために彼とお別れすることを決意した。
彼と付き合って4年が経っていた。
こんなに長く誰かと付き合ったのは初めてのことだったので、別れることに対しても不安を覚えていた。その為、付き合った記念日の日に別れようと、
その日までは今まで通りのデートや連絡のやり取りをしようという互いの合意のもと、
過ごすことになった。
別れの日まで、彼はとても優しかった。余計に悔しくて悲しくて、
「本当に別れるの?なぜ別れなきゃいけないの?」
「私がもう少しきちんとしていたら、別れずにすんだのかな・・・」
そんな思いがあって、ますます精神状態が不安定になっていった。
最後まで別れに迷いがあった。

それでも、常に頭の中に消えずにあったのは『不機嫌な彼』の存在だった。
『不機嫌な彼』にはもう耐えられる自分がいないことを痛感していたからだ。
付き合った記念日の日、彼と会った。
いつものように過ごし、あっという間に時間は過ぎた。
「それじゃぁ、またね。」
そう言って、駅へ向かう彼を見送った。
彼は振り返らなかった。
こんなに自然に涙が流れることがあるんだと、私ははじめて知った。
一つの恋が終わる瞬間を味わった。

今でも私は病院に通っている。
別れてしばらくは彼からの連絡もあり、数回会うこともあったが、
今はもう連絡はない。
「私が叶えられなかった彼の思う理想の彼女」に彼がいつか出会って、
幸せな人生を送ってほしいと心から願う。

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